北海道小児膠原病の会について
北海道小児膠原病の会
設立に寄せて
代表 さくま しほこ
2014年夏から初冬にかけて、私と副代表Sさんの子は膠原病の治療のため、小児科に入院しておりました。入院中、子どもたちは互いに大変さを認め合い、一緒に遊んで笑い、だからこそ辛い副作用にも耐えながら治療をすすめていました。私自身、娘の診断を聞いて目の前が真っ暗になりましたが、それでも前を向けたのは入院中に出会ったご家族の子どもを支えようと頑張る姿とパワーのおかげです。
学校の担任や養護教諭にとっても、初めての膠原病の児童でした。学習をどう守るのか、クラスの子にどう話すのか、進路の相談にどうのるのか、きっと悩まれたことと思います。
退院してからも副代表と会えた時には、学校にどう伝えているのか、日ごろの紫外線対策はどうしているのかなど、たくさんのことを話しました。ですが育児は毎日のことです。娘が「こんな体、嫌だ!」と私にイライラをぶつけてくることも多々あり、そのたびに他の子のご家族はどうしているのだろうと思っていました。
今、おかげさまで娘は成長し、思春期という育児の一つの山場を越えようとしています。
そうしてこの8年を振り返り、家族同士が話せる場は、頑張る家族を支える場になれると思うようになりました。子ども自身にとっても、疾患を抱えている他の子と話せる場、安心できる場が必要だと思います。
また、社会には疾患を抱えている人に支援してくれる団体や個人、何かできることがあるなら力になりたいと思ってくれる人たちがたくさんいることも知りました。大変な渦中にいるときに支援にすぐに手が届けば随分と助かることも多くあるだろうと思います。そのネットワークがつながることで、膠原病だけでなく、様々な疾患を抱えて生きる子どもたち、ご家族やその周りの人にとっても生きやすくなるのではないかと思います。
この話を聞いて、「力になれることがあるなら」と言ってくれたIさん。こうして3人で話しながら北海道小児膠原病の会は立ち上げに至りました。
会の目的は以下の通りです。
疾患を持って生きる子供たちが自身の可能性を信じて成長していくことを願っています。
また疾患が何らかの障害にならない豊かな社会を望みます。
そのために小児膠原病患者やその家族同士が支え合うことを目的としています。
また小児膠原病患者を取り巻く教育機関や社会と連携して活動していくことを目的とします。
末筆ですが、立ち上げの前よりご助言をいただきました、北海道付属大学病院 小児科 佐藤医師・札幌市立大学 看護学部助教 牧田先生には引き続き顧問になっていただけましたこと、感謝申し上げます。
※
2022年に旭川医科大学小児科 長森恒久先生に顧問に加わっていただきました。
※役員は代表さくましほこ、副代表S、会計Iです。それぞれ子育て中であり、子ども自身のプライバシー保護のためにイニシャル表記とさせていただきます。ご理解ご了承ください。
代表
さくま しほこ
会計 Ⅰ
北海道小児膠原病の会
に参加したみなさん
北海道大学小児科
佐藤 泰征先生
旭川医科大学小児科
長森 恒久先生
副代表 S
札幌市立大学看護学部
牧田 靖子先生